はじめに|労災事故は突然発生します
どれだけ安全対策を行っていても、職場での事故を100%防ぐことは難しいものです。
例えば、
- 建設現場で転倒した
- 機械に手を挟まれた
- 配送中に交通事故に遭った
- 作業中に熱中症になった
など、業種を問わず労災事故は発生する可能性があります。
労災事故が起きた際には、事業者には迅速かつ適切な対応が求められます。
初期対応を誤ると、従業員の安全だけでなく、その後の手続きや会社の信用にも影響することがあります。
この記事では、労災事故が発生した際の対応の流れや必要な手続きについて解説します。
労災事故が発生したときの対応の流れ
労災事故が発生した場合は、次のような流れで対応することが一般的です。
- 負傷者の安全を確保する
- 必要に応じて救急車を要請する
- 医療機関で受診する
- 労災保険の手続きを行う
- 労働基準監督署への届出を行う(必要な場合)
事故の状況によって対応は異なりますが、まずは従業員の安全確保を最優先に考えることが重要です。
まずは負傷者の救護を最優先に
事故が発生した場合は、まず負傷者の安全を確保しましょう。
例えば、
- 作業を中止する
- 危険な機械を停止する
- 二次災害を防ぐ
など、周囲の安全にも配慮することが大切です。
意識がない場合や重傷が疑われる場合には、ためらわず119番通報を行いましょう。
医療機関を受診する
ケガの程度にかかわらず、できるだけ早く医療機関を受診することをおすすめします。
労災保険が適用される場合には、労災指定医療機関を受診することで、窓口での自己負担が発生しないケースがあります。
一方で、健康保険は業務上や通勤中のケガには原則として使用できません。
誤って健康保険で受診した場合には、後から手続きが必要になることもあります。
受診前に判断が難しい場合は、医療機関や社会保険労務士へ相談すると安心です。
労災保険の請求手続きを行う
医療機関を受診した後は、労災保険の請求手続きを進めます。
事故の内容によって提出する様式は異なりますが、
- 療養(補償)等給付
- 休業(補償)等給付
などの請求を行うことになります。
必要書類は事故の内容や受診した医療機関によって異なるため、不明な場合は事前に確認するとスムーズです。
労働基準監督署への届出が必要な場合もあります
労災事故の内容によっては、労働基準監督署へ届出が必要になります。
例えば、
- 労働者が休業する災害
- 死亡災害
などでは、労働者死傷病報告の提出が必要となる場合があります。
提出期限が定められている届出もあるため、早めの対応が重要です。
労災事故が起きたときに注意したいポイント
健康保険を使用しない
仕事中や通勤中の事故は、原則として健康保険ではなく労災保険の対象となります。
判断に迷う場合は、自己判断せずに確認しましょう。
事故の状況を記録しておく
事故が発生した日時や場所、状況などはできるだけ詳しく記録しておくことをおすすめします。
例えば、
- 事故発生日時
- 発生場所
- 作業内容
- ケガの状況
- 目撃者
などを整理しておくことで、その後の手続きが進めやすくなります。
再発防止を検討する
事故への対応だけでなく、同じような事故を防ぐことも重要です。
原因を確認し、
- 作業手順の見直し
- 安全教育
- 保護具の使用
- 作業環境の改善
など、再発防止策を検討しましょう。
労災事故を隠してはいけません
「大きな事故ではないから」
「会社の評価に影響するかもしれない」
という理由で、労災事故として扱わずに処理してしまうことは避けるべきです。
いわゆる「労災隠し」は法令違反となる可能性があり、事業者に対して罰則が科されることもあります。
事故が発生した場合には、適切な手続きを行うことが大切です。
まとめ
労災事故が発生した場合には、
- 負傷者の安全確保
- 医療機関の受診
- 労災保険の請求
- 必要に応じた労働基準監督署への届出
など、事業者にはさまざまな対応が求められます。
慌てず適切に対応できるよう、あらかじめ流れを理解しておくことが重要です。
また、事故後の対応だけでなく、日頃から安全管理や職場環境の改善に取り組むことも、労災事故の防止につながります。
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